体操競技の一つであるトランポリンは2000年のシドニー大会から五輪種目となりました。アクロバティックな空中演技の難しさや美しさは目を見張るものがあります。
過去5度の五輪で日本はまだメダルに届いていませんが、今回の東京五輪ではメダル、それも金メダルが期待されているのがトランポリンです。
- 大会日程・スケジュール
- 試合会場
- ルールや見どころ
- 注目の選手
など詳しく紹介します。
トランポリンの試合会場と大会日程・スケジュール
トランポリンはオリンピックでは団体はなく、個人の種目のみ行われます。
日 | 7月31日(金) | 8月1日(土) |
時間 | 13:00~15:25 | 13:00~15:25 |
男子 | 予選・決勝 | |
女子 | 予選・決勝 |
7月31日が女子、8月1日が男子で1日のみで予選から決勝までが行われます。
競技会場:有明体操競技場
有明北地区に仮設整備され、約1万2千人の客席数を有する競技場は、アーチ状の天井が特徴です。観客席には国産のスギが、屋根には国産のカラマツが使用され、大会施設の中では最も多くの木材で造られた施設です。体操とトランポリン、パラリンピックのボッチャで使用されます。
住所:東京都江東区有明1-10-1 MAP(マップ)
アクセス:ゆりかもめ「有明テニスの森駅」より徒歩約1分
トランポリンのルールや見どころ
こちらは女優の綾瀬はるかさんが出演している東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本をひとつにするプロジェクト「Beautiful Japan2020」のトランポリン篇です。
綾瀬さんは本当に運動神経が素晴らしいです。なかなか初めとは思えない動きですね。
トランポリンはジャンピングゾーンと呼ばれる赤い枠内で演技を行いアクロバティックな空中演技の難しさや美しさ競う採点競技です。
- 演技の難度に応じて与えられる「演技価値点」
- 20点満点で演技の出来栄えを採点する「実施点」
- 高さを見る「跳躍時間点」
- 台の着床位置に応じて10点満点から原点される「移動点」
これら「4項目の合計点」で算出されます。
競技時間は1人約20秒とわずかな間に10回連続して演技を行いますが、10回とも全て違う技でなければなりません。
演技中に難しい難しい技を多くもりこめば演技価値点は高くなますが、その分、正確さや着床位置のズレで減点されるリスクも大きくなります。
選手は4項目のバランスを考えながら、最も高い点数が取れそうな演技構成を考えます。
技の難易度は、宙返りやひねりの回数や姿勢(屈伸や抱え込み、伸身)に応じて変わってきます。
トランポリンで日本はまだメダルを獲得したことがありませんが、男子は2008年北京、2012年ロンドン、2016リオデジャネイロと3大会連続の4位と、メダルにはあと一歩でした。
今回の東京五輪では女子が特に金メダルが期待されています。
トランポリン日本代表の注目の選手
森ひかる
1999年7月7日生まれ、東京都足立区出身。
東京五輪の本番の会場となる有明体操競技場で開催された2019年11月末からの世界選手権で個人では男女を通じて日本初の金メダルを獲得した森ひかるが東京五輪の代表に選ばれた。
2011年の世界選手権11~12歳の部で優勝し、2013年14歳のときに史上最年少で全日本選手権で初宇優勝を果たすもリオ五輪は年齢制限で出場することができませんでした。
そして森ひかるは都立の高校に通っていましたが、トランポリンに専念するため、金沢にある強豪の金沢学院高校に転向しました。(現在は金沢学院大学クラブに所属)
その後、2018年のアジア大会では個人総合で銀メダル、同年の世界選手権では宇山芽紅とのペアでシンクロナイズドで金メダルを獲得。個人では5位入賞を果たしています。
森ひかるの得意技「トリフィス」
最大の武器は圧倒的な跳躍力の森ひかるの得意技は「トリフィス」。
トリフィスは「空中で3回転宙返りと最後に半ひねり」を加えるトランポリンの技で、日本女子選手では数名しかできない最高難度の大技。この技を森選手は中学時代からこなしています。
世界選手権の個人で優勝し、東京五輪では金メダルの期待が高まったが、五輪2連覇中のロザンナ・マクレナン(カナダ)が故障明けで、中国も選手の層が厚いためライバルが多い。それらに打ち勝ってトランポリン史上初のメダルが獲得なるか注目が集まる。
堺亮介
1997年7月24日生まれ、神奈川県出身 星稜クラブ所属
2018年のジャカルタ・アジア大会で4位、2019年10月のワールドカップのシンクロナイズドで3度目のワールドカップ金メダルを獲得(ペア:岸大貴)。11月の全日本選手権で初優勝。
世界選手権で5位となり、日本最上位で男子五輪代表1号となりました。
日本男子にとっては五輪で3大会連続で4位が続いているため、ぜひとも堺には悲願の初表彰台を狙いたいところ。世界選手権では59.785点でしたが、五輪のメダルには60点台を出せるようにならないと厳しい。ぶれの少ない丁寧な跳躍は演技の出来栄えを採点する「実施点」は高い堺選手ですが、技の難度が上がればメダルも期待できるでしょう。
オリンピック代表は残り男女一枠ずつですが、19―20年W杯シリーズのランク上位(男子は岸が7位、外村が11位、女子は宇山6位、土井畑9位)や大陸選手権で決まります。
まとめ
7月31日が女子、8月1日が男子で1日で予選と決勝がきまるトランポリン。競技時間は1人約20秒とわずかな間に10回連続して行うアクロバティックな空中演技は会場はもちろん、テレビ観戦でも十分楽しめます。
男子は今度こそメダルを獲得できるか、女子は森ひかるさんが有明体操競技場で行われた世界選手権で優勝しています。オリンピックも同場所で開催されるので、ぜひ金メダルの獲得を期待しましょう。
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