東京オリンピックの開会式(初日)は7月24日(金・祝)ですが、ソフトボールはスケジュールの都合で開会式前の22日からスタートします。
北京大会で金メダルを獲得するも、その後の大会ではオリンピック競技から除外され、今回は東京大会の追加種目で復活したソフトボールはメダル、しかも金メダルの獲得が期待できる競技の一つです。
- 大会日程・スケジュール
- 試合会場
- 見どころ
- 注目の選手
- 過去の成績
など詳しく紹介します。
ソフトボール試合会場と大会日程・スケジュール
福島あづま球場
ソフトボールは22日(水)、23日(木)に予選が行われるのは「福島あづま球場」で、「スポーツを楽しむ」「自然と憩い」「家族で楽しむ」「歴史散策」の4エリアを有する福島市のあづま総合運動公園内の野球場。
住所:〒960-2158 福島県福島市佐原神事場1マップ
アクセス:福島駅よりバスで30分。※大会時はシャトルバスの運行あり
横浜スタジアム
予選の25日(土)からは28日(火)の決勝までは横浜ベイスターズの本拠地でおなじみの「横浜スタジアム」で行われます。
住所:神奈川県横浜市中区横浜公園マップ
アクセス:JR根岸線「関内駅」より徒歩約2分
日 | 時間 | 試合 | 場所 |
7月22日(水) | 9:00~17:00 | 予選3試合 | 福島 |
7月23日(木) | 9:00~17:00 | 予選3試合 | 福島 |
7月25日(土) | 10:00~16:30 | 予選2試合 | 横浜 |
20:00~22:00 | 予選1試合 | 横浜 | |
7月26日(日) | 10:00~16:30 | 予選2試合 | 横浜 |
20:00~22:00 | 予選1試合 | 横浜 | |
7月27日(月) | 10:00~16:30 | 予選2試合 | 横浜 |
20:00~22:00 | 予選1試合 | 横浜 | |
7月28日(火) | 13:00~15:00 | 3位決定戦 | 横浜 |
20:00~22:30 | 決勝戦 | 横浜 |
6か国の出場なので、24日の開会式の日以外は毎日試合が続きます。決勝は28日で、同日に3位決定戦も行われます。
ソフトボールの見どころ野球と違う点は?
こちらは女優の綾瀬はるかさんが出演している東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本をひとつにするプロジェクト「Beautiful Japan2020」のソフトボール篇です。
おそらくソフトボールは初めてやったと思いますが、スイングなどを見るとセンスを感じますね。
ソフトボールと野球のボールやルールの違い
- グラウンドの大きさが野球の3分の2
- ボールが大きい。ソフト円周30.2~30.8cm、野球硬式22.9〜23.5cm
- 7回制(野球は9回)
- 盗塁は可能だが盗塁は禁止
などがあるが、一番の違いはピッチャーです。
野球のアンダースローに近い形で投球しますが、ソフトボールの場合は「手と手首が必ず体側線を通過しながら球を離す」必要があります。
※体側線:体の側面。つまり、投げる際には身体のすぐ横を通らなければならないという決まりがある。
また、投球距離が5mほど短いため、MAXで時速120㎞以上を投げる日本代表の上野由岐子投手の野球での体感速度は時速160㎞を超えると言われています。
打者の手元で浮き上がるライズボールやドロップなどの変化球を扱う投手と狙った場所にボールを打って塁をすすめて得点を狙う打者との駆け引きは見どころです。
東京五輪の出場国!世界ランキングと優勝候補は?
開催国の日本以外はアメリカ、イタリア、メキシコ、カナダとアジア・オセアニアの1枠をオーストラリアが獲得し6か国で争われます。
ソフトボールの出場国世界ランキング
出場国 | ランキング |
---|---|
アメリカ | 1位 |
日本 | 2位 |
カナダ | 3位 |
メキシコ | 5位 |
オーストラリア | 7位 |
イタリア | 9位 |
現在の世界ランキング1位はアメリカで2位が日本ですが、この2国が圧倒的な強さを誇ります。決勝のカードもこの可能性が高いです。
最近の日本対アメリカ戦の成績
2018年に行われた世界選手権では決勝で延長10回までもつれ、日本が6-7でアメリカにサヨナラ負けをしました。
「日米対抗ソフトボール2019」 が6月にあり、3試合行われました。
- 第1戦 日本6-4アメリカ
- 第2戦 日本2-7アメリカ
- 第3戦 日本1-0アメリカ
日本が2勝1敗でアメリカに勝ち越し。
「2019 JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会」(8月30~9月1日)では
- 予選リーグ 日本2-8アメリカ
- 決勝戦 日本2-3アメリカ
日本はアメリカに予選と決勝戦を連敗し、アメリカは2年連続9回目の優勝を飾った。
⇓決勝の映像はこちら⇓
日本代表注目の4選手
上野由岐子(投手)
日本代表のエースとして長く君臨。2008年の北京五輪では決勝を含む2日間3試合全て完投。413球の熱投の末に悲願の金メダルを獲得。
上野は世界屈指の球速だけでなく、タイミングを外す制度の高い変化球も一流で制球力も良く、硬軟自在な投球で相手をほんろうしてきました。
※変化球はチェンジアップとドロップ(落ちる球)
テレビの企画で現役のプロ野球選手(日本代表クラス)との対戦も1点どころか、ヒット1本打つのに精一杯というほどです。
2020年のオリンピックの時には38歳になりますが、ベテランの域に入って投球術はさらに円熟味を増しています。
ただ、2019年4月の日本リーグで打球が顔面を直撃して骨折しまい、一時は選手生命も危ぶまれていたほどでしたが、2019 JAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会(8月30~9月1日)で登板し回復が順調であることをアピールした。
現在の日本代表に五輪経験者がほとんどいないため、精神的支柱となり中心メンバーとして活躍を期待したいところです。
藤田倭(ふじたやまと)投手
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藤田は「ソフトボール界の大谷翔平」と呼ばれていますが、その理由は二刀流で投打に大活躍しているからです。
「太陽誘電ソルフィーユ」に所属し、2016年度の日本リーグで、藤田は最多勝利投手賞に輝いただけでなく、 本塁打王と打点王も獲得しMPVを受賞しています。
記憶に新しいところでは、2018年の世界選手権の決勝でアメリカから2本のホームランを放ち、特に2本目は世界最速と言われているモニカ・アボットからのホームランは見事でした。
オリンピックでも二刀流の活躍を期待したいです。
山本優(やまもとゆう)内野手
【最新号紹介①】
ソフトボール・マガジン2月号に掲載の山本優選手(ビックカメラ高崎)によるコラム連載『ROCK YOU!』。第5回のテーマは『2019年の日本リーグ』。エース・上野由岐子投手をケガで欠きながらもリーグ戦を1位で通過し、2年ぶりのV奪還を果たした1年を振り返っていただきました。 pic.twitter.com/2L8YrfCO5L— ソフトボール・マガジン(毎月24日発売) (@softballmag) January 7, 2020
日本代表の不動の4番。2017年の日本リーグでも打率.471で初の首位打者を獲得するなどベストナイン5回、打点王2回にも輝いている。
代表での活躍は2017年の日米対抗戦で最終回に逆転サヨナラ満塁ホームランや2016年のJAPAN CUP決勝のアメリカ戦ではホームスチールにも成功するなど足も速い。
オリンピックでは日本最強スラッガーが走攻守すべてで日本を盛り立てる活躍を期待したい。
山崎早紀(やまざきさき)外野手
ダイヤモンドの女神達🥎✨
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山崎早紀選手🤟サインボールも抽選でもらえるみたいだよ!!https://t.co/ecLp54IGiR
— はつざわ/奇天烈オムレツ/ソフトボール大好き芸人 (@hatsuo201410) January 16, 2020
トヨタ自動車に所属し、2018年のリーグ戦では打点王に輝いた。特に海外の左投手対策として期待されており、2019年のJAPAN CUP 国際女子ソフトボール大会のアメリカとの決勝では左投手のアボットからセンターにホームランを放っている。
オリンピックでも大きなホームランを期待したいところです。
オリンピックでの過去の成績
- アトランタ五輪(1996年):4位
- シドニー五輪(2000年):銀
- アテネ五輪(2004年):銅
- 北京五輪(2008年):金
ソフトボールが正式種目となったのはアトランタ五輪で、準決勝でオーストラリアに負けて4位に終わる。
シドニー五輪では予選でアメリカを破るなど無敗で決勝まで駒を進めた。決勝も4回の表に宇津木麗華(現監督)のホームランで先制したが、5回裏にアメリカに追いつかれ延長戦に。延長8回裏にレフトが飛球に追いつくも、ぬれた芝に足を滑らせて転倒。ボールがグラブからこぼれ落ち、その間に二塁ランナーがホームインして日本は銀メダルに終わった。
アテネ五輪では金メダルに期待がかかっていたが、1次リーグで4勝3敗と苦戦し、なんとか決勝トーナメントには進出したものの、準決勝でオーストラリアに敗れて銅メダルに終わった。
北京五輪でようやく積年の想いを成就させた。ライバルのアメリカに1次リーグでコールド負けをして、準決勝でも延長戦の9回に4点を取られ1-4で負けると、その同じ日にオーストラリアと3位決定戦で延長12回までもつれ、4-3でサヨナラ勝ちで決勝進出となった。
この日は投手の上野はアメリカとオーストラリア戦の21回を一人で投げ抜いた。
翌日のアメリカとの決勝戦では3回表に先制すると、4回表には山田恵里がソロホームランで追加点。その裏アメリカに1点返されたが、7回にダメ押しの1点を奪い、投げてはエースの上野が昨日から3試合の計413球を全て一人で投げ切り、宿敵アメリカに3-1で勝利して念願の金メダルを獲得した。
まとめ
北京五輪以降、ソフトボールは除外となり、今回東京五輪の追加種目で採用が決定されたソフトボールは24年パリ大会も再び外されました。
地元開催で再び金メダルを獲得できるのかが注目されます。
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